魂(こころ)のさけび 鹿屋航空基地史料館10周年記念誌 |
発行者:鹿屋航空基地史料館連絡協議会 発行年:平成15年12月22日
【巻頭言】(表紙内側) 「日本はまさに危機である。」 出撃を待つ特攻隊員たちへの第1航空艦隊司令長官大西滝次郎中将の訓示のきりだし。 「この危機を救いうる者は、大臣でも、大将でも、軍令部総長でもない。それは諸子のごとき純真にして気力に満ちた若い人々のみである。したがって、自分は一億国民に代わって、みんなにお願いする。どうか成功を祈る。」 命令するというより、頼む、お願いするという形であった。 「みんなはすでに神である。神であるから欲望はないであろう。が、もしあるとすれば、・・・・・・」 このようにして送り出された特攻隊員たちの心中はわからない。察するとすれば、彼らが残した遺書あるいは手紙に頼るしかない。 |