海軍 |
作者:岩田豊雄(獅子文六)
本作は作者が鹿児島に長期滞在し、横山少佐本人の手紙・葉書や小・中時代の作文を読み、友人・知人・先輩後輩・恩師に取材して本人像を描き出している。友人の牟田口は旧制中学時代の友人数名をミックスしたものであり、牟田口の妹・エダとの恋心も描かれているが、横山少佐本人は女嫌いであった。これらの点を除けば比較的忠実に横山正治少佐を谷真人に投影していると思う。
本人像のほかに、戦時中の街並みや学校教育、国家観、国柄、家庭模様、海軍軍人としての思想についても描写があり、それらは家族・恩師・友人への感謝の心であり、歴史上の人物(西郷隆盛、東郷平八郎)への崇敬の念であり、軍人として国家を守るという思考である。
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